年表で見る「姉川の合戦」(1570年6月28日)

【合戦の概略】

浅井長政・朝倉義景連合軍と織田信長の間で、近江国(滋賀県)姉川を舞台に行われた戦い。初めは浅井・朝倉両軍の奮闘で信長は押され気味であった。特に浅井方の猛将・磯野員昌は織田軍十三段の布陣を次々と撃破し、なんと十一段まで破ったという。
あと一段破れば信長本陣というところで、援軍の徳川家康に側面から猛攻を加えられて退却する。これを機に織田軍は勢いを盛り返し、朝倉方の猛将・真柄兄弟を討ち取るなど、結果的には織田軍の大勝利となった。


※年表は合戦前1年間、合戦後3ヶ月間の全国の出来事を表示しています。
西暦日付種別内容
1569
永禄12
06/23合戦主家再興を目指す山中鹿介ら尼子旧臣が尼子勝久を奉じ、海路より船百艘を仕立てて出雲に攻め込む。
  06/23合戦武田信玄が穴山信君を大将に命じ、富士信忠の拠る駿河大宮城に攻めかかる。
  07/02合戦武田信玄が駿河大宮城を攻め落とす。城将富士信忠は降伏。
  07/03合戦山中鹿介らが出雲の毛利方諸城を攻め落とす。
  07/10死去下野足利城主長尾景長が歿す。享年43歳。
  07/21合戦宇喜多直家が美作三浦貞盛の旧臣に加勢して高田城を攻める。
  08/05政治毛利元就が、大友氏と和睦の際には高橋鑑種の身柄を客分として引き取ると誓う。
  08/11合戦長宗我部元親が安芸国虎の拠る安芸城を攻め落とす。国虎は自刃し、安芸氏滅亡。
  08/13軍事織田信長が毛利元就の求めに応じ木下秀吉に兵を与え播磨・但馬両国に進ませる。
  08/18合戦島津義久が菱刈隆秋の拠る大隅大口城に総攻撃を加え、程なく菱刈隆秋は降伏開城する。
  08/24軍事武田信玄が躑躅ヶ崎を出陣、上野へ兵を進める。
  08/26合戦織田信長が伊勢国司北畠具教の阿坂城を攻略する。
  09/05合戦毛利勢と大友勢が博多で戦う。
  09/07一揆甲賀衆・伊賀衆が相催し一揆を起こす。
  10/01軍事武田信玄が小田原城を包囲し、城下に放火する。氏康父子は籠城策を採って対抗する。
  10/04政治織田信長が北畠具教・具房父子の拠る伊勢大河内城を包囲、具教は織田信雄を具房の養子として開城、信長の傘下に入る。
  10/06合戦北条氏照・氏邦らが三増峠にて退却中の武田軍を攻撃するが逆に敗退する。
  10/07軍事武田信玄が北条勢を撃退して甲府に戻る。
  10/10政治織田信長が伊勢の関所を撤廃する。
  10/12軍事大内輝弘が大友宗麟の軍を借りて周防山口に乱入する。(日付は10/11とも)
  10/20誕生蹴鞠の達人で知られる、後の大納言飛鳥井雅庸が生まれる。父は雅敦。
  10/21軍事吉川元春らが急遽筑前岩屋城から一万の兵を率いて返し、大内輝弘攻撃に向かう。
  10/25合戦大内輝弘が吉川元春ら毛利軍に敗れ周防茶臼山で自害。享年推定50歳。(日付は10/27とも)
  10/28軍事毛利元就が長府の本営を撤収し、厳島神社参詣の後に安芸吉田郡山城に戻る。
  11/09政治武田信玄が諏訪大社上社に起請文を捧げ、戦勝を祈願する。
  11/15軍事毛利元就が筑前から撤兵する。
  11/23政治北条氏政が小田原城を修築する。
  11/28軍事武田信玄が駿河富士郡に出陣する。
  12/04軍事武田信玄が駿河庵原郡岩淵宿を焼き払う。
  12/05軍事武田信玄が北条綱重の拠る蒲原城を包囲、開城勧告をするが拒否される。
  12/06合戦武田信玄が北条綱重の拠る蒲原城を攻め落とす。綱重は討死。
  12/07軍事武田信玄が岡部正綱の籠もる駿河今川館を包囲する。
  12/08軍事武田信玄が岡部正綱の籠もる駿河今川館を落とす。正綱は降伏開城し信玄に臣従する。
  12/08死去蘆名氏第13代当主で会津黒川城主の蘆名盛高が病歿。享年77歳。
  12/24合戦小田氏治が常陸手這坂で太田資正・梶原政景親子と戦う。
1570
元亀元
01/02軍事毛利輝元が尼子残党追討のため出雲に出陣する。(日付は1/6とも)
  01/08合戦武田信玄が大原資良の拠る駿河花沢城を攻め落とす。敗れた資良は高天神城へ脱出。
  01/23政治織田信長が将軍足利義昭に五箇条の条書を送りつけ、以後の言動を制約する。
  02/09合戦毛利輝元が尼子方の出雲多久和城を攻略する。
  02/14合戦毛利輝元が尼子勝久・山中鹿介らを出雲能義郡布部山に破る。
  02/22合戦松永久秀が大和辰市城に井戸良弘を攻める。
  04/17合戦毛利輝元が尼子氏の属城牛尾城を落とす。
  04/20軍事越前朝倉氏討伐に向け織田信長が京都を出陣する。
  04/22合戦大友宗麟が立花道雪・高橋紹運を先手に佐賀攻めに出陣、龍造寺勢と高尾で戦う。
  04/23政治永禄より元亀に改元される。
  04/25政治北条氏康が上杉謙信に和を求めて子の氏秀を送り、謙信は氏秀を景虎と名乗らせ養子とし長尾政景の娘を娶る。
  04/25合戦織田信長が朝倉方属城天筒山城を落とす。
  04/26合戦朝倉方属城金ヶ崎城が開城する。
  04/27軍事越前討伐中の織田軍に浅井長政離反の報が伝わり、全軍撤退する。(日付は4/28とも)
  04/28軍事織田軍の殿軍の木下藤吉郎、金ヶ崎城より撤退。
  04/30軍事織田信長がわずかの供回りとともに朽木越えをして京都に到着する。
  05/09軍事織田信長が京都から岐阜に戻り軍備を整える。
  05/14合戦武田信玄が北条氏政・今川氏真と駿河吉原千本松原で戦う。
  05/15政治イエズス会巡察使のフランシスコ・カブラルが肥前天草郡志岐浦に来航する。
  05/21軍事千種越えの途中で杉谷善住坊に狙撃されながらも、織田信長が岐阜へ帰還。
  06/04合戦柴田勝家が近江長光寺城にて六角義賢軍を破る。(「瓶割り柴田」の由来の戦い)
  06/19軍事織田信長が徳川家康にも加勢を求め、浅井長政討伐のため岐阜を出陣する。
  06/21軍事織田信長が浅井長政の小谷城に迫り、前面の虎御前山に布陣する。
  06/26軍事浅井長政救援のため朝倉景健が到着、長政とともに姉川北岸に布陣する。
  06/27軍事織田・徳川連合軍と浅井・朝倉連合軍が近江姉川を挟んで対峙する。
  06/28合戦【姉川の合戦】
織田信長・徳川家康連合軍が近江姉川にて前半は苦戦しながらも浅井・朝倉連合軍に大勝。
  07/01合戦織田信長が近江佐和山城を攻めるが守りが堅く、包囲戦に切り換える。
  07/04軍事織田信長が近江佐和山城を丹羽長秀に押さえさせ、京都に戻る。
  07/19政治北条氏政が上杉謙信に、兵を出して武田信玄を牽制するよう要請する。
  07/27合戦筒井順慶が大和十市(とおち)城を攻める。
  07/27軍事織田信長に対抗する三好三人衆らが雑賀衆を誘い、摂津野田・福島に砦を構築、天満ノ森に布陣する。
  07/28死去武田信玄の正妻三条夫人が甲斐躑躅ヶ崎館で病歿。享年50歳。
  08/03合戦武田信玄が北条氏規の拠る伊豆韮山城に攻めかかる。
  08/09合戦三好三人衆が淡路衆・安宅衆千五百人を率いて摂津尼崎に上陸、伊丹城を攻める。
  08/10合戦武田信玄が垪和(はが)氏続の拠る伊豆興国寺城に攻めかかる。
  08/17軍事大友宗麟の先鋒大将・大友親貞が佐賀に侵入、今山に陣を張る。
  08/17合戦河内古橋合戦が起こる。
  08/20合戦鍋島直茂が大友宗麟の佐賀攻めの総大将・大友親貞を今山に奇襲して討ち取る。(今山の戦い)
  08/26軍事織田信長が三好三人衆に対抗するため、摂津天王寺に陣を置く。
  08/30政治武田勝頼が信濃諸士に命じて駿河沼津城の普請を行わせる。
  09/04軍事織田信長・足利義昭が三好三人衆の拠る摂津野田・福島砦を攻撃するため、中島に陣を張る。
  09/07軍事織田信長・足利義昭が本陣を天満ノ森に進める。
  09/08軍事織田信長・足利義昭が石山の対岸楼ノ岸と川口に砦を築いて兵を入れる。
  09/12軍事石山本願寺が、海老江に進み野田・福島の砦に攻撃を加えた織田信長に対して挙兵、信長の砦に鉄炮を撃ちかける。(石山合戦の始まり)
  09/16軍事本願寺に呼応して浅井長政・朝倉義景が三万の軍を率いて近江坂本に出陣する。
  09/18合戦織田信長・足利義昭が中島方面に兵を出し石山本願寺を圧迫するが本願寺川の反撃に遭い撃退される。
  09/19軍事本願寺に呼応した浅井長政・朝倉義景が二手に分かれて織田方森可成の守る近江宇佐山城を攻撃する。
  09/20軍事近江宇佐山城での浅井・朝倉軍との激戦の末、織田方森可成・織田信治が討死。可成享年48歳、信治享年不詳。
  09/20合戦本願寺勢が淀川対岸の滓上江(かすがえ)堤で織田勢と激戦、織田勢は先鋒佐々成政が負傷し敗退する。(日付は9/14とも)
  09/20政治能島城主能島武吉が毛利元就らと盟約を結ぶ。
  09/21合戦土佐一条氏の将東小路法行が西園寺氏と伊予宇和郡松葉城に戦うが敗れる。
  09/23軍事近江宇佐山危機の報を受け、織田信長が対峙中の三好方摂津野田・福島砦の囲みを解き撤兵する。
  09/24軍事織田信長が摂津から軍を返し、浅井・朝倉勢に対して近江坂本に出陣する。
  09/25政治島津義久が足利義昭の将軍就任を祝賀し、家臣の喜入摂津介季久を使者として上洛させる。
  09/28軍事三好方篠原長房が四国の兵二万を率いて摂津に上陸する。

※使用年表: 『戦国詳細年表ver1(1496-1615)』 copyright(c)1999 M.Sakamoto
※年表の無断転載はご遠慮下さい。


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