[ゐ] 亥にふして 寅には起くと ゆふ露の 身をいたづらに あらせじがため |
[の] 遁るまじ 所をかねて 思ひきれ 時に到りて 涼しかるべし |
[お] 思ほへず 違ふものなり 身の上の 欲をはなれて 義をまもれひと |
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[く] 苦しくも すぐ道を行け 九曲折の 末は鞍馬の さかさまの世ぞ |
[や] やはらぐと 怒るをいはば 弓と筆 鳥にふたつの つばさとを知れ |
[ま] 万能も 一心とあり 事ふるに 身ばし頼むな 思案堪忍 |
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[け] 賢不肖 もちひ捨つると 言ふ人も 必ずならば 殊勝なるべし |
[ふ] 無勢とて 敵をあなどる ことなかれ 多勢を見ても 恐るべからず |
[こ] 心こそ 軍する身の 命なれ そろゆれば生き 揃はねば死す |
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[え] 回向には 我と人とを 隔つなよ 看経はよし してもせずとも |
[て] 敵となる 人こそはわが 師匠ぞと おもひかへして 身をもたしなめ |
[あ] あきらけき 目も呉竹の この世より 迷はばいかに 後のやみぢは |
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[さ] 酒も水 流れも酒と なるぞかし ただ情けあれ 君がことの葉 |
[き] 聞くことも 又見ることも 心がら 皆まよひなり みな悟りなり |
[ゆ] 弓を得て 失ふことも 大将の 心一つの 手をばはなれず |
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[め] めぐりては 我身にこそは 事へけれ 先祖のまつり 忠孝の道 |
[み] 道にただ 身をば捨てむと 思ひとれ かならず天の たすけあるべし |
[し] 舌だにも 歯のこはきをば 知るものを 人は心の なからましやは |
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[ゑ] 酔へる世を さましもやらで さかづきに 無明の酒を かさぬるは憂し |
[ひ] ひとり身を あわれと思へ 物ごとに 民にはゆるす こころあるべし |
[も] もろもろの 国や所の 政道は 人に先づよく 教へ習はせ |
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[せ] 善に移り 過れるをば 改めよ 義不義は生れ つかぬものなり |
[す] 少しきを 足れりとも知れ 満ちぬれば 月もほどなき 十六夜のそら |
参道奥にある 日新公の墓 参照 |